生きるよろこび
光に興味をもっていたからこそ、闇の絵が多いとは、20代の熊谷守一の作品はとても興味深かったです。
絵に赤い輪郭線があらわれ始めます。だんだん守一になって行くのが分かります。
守一です。雨粒の絵からは、音が聞こえてきそう。亀はぷくぷくと泳いでいるし、金魚はくるくると泳いだ後、深い池の底へ。。。
というわけで、熊谷守一展は、三つの区切りからなっています。
1.闇の守一。
2.守一をさがす守一。
3.守一になった守一。
見どころは、やっぱり3.
あのシンプルで美しいスタイルを確立するのは70を過ぎてからのこと。「はいそうですか」でなくて、「なんでそうなるのか」を研究して、突きつめて、そして辿り着いたのが「守一の絵」なんだと知り、とても感動しました。